迷惑客はバールでぶっ飛ばし、叫べ『僕、アルバイトォォ!!』。仕事は多いが、良客は少なめ。誰でも出来る簡単なお仕事(?)です
普通の客の方が少なくね……
Steamのストアページで初めて見たときはその奇怪なタイトルに少々困惑した。その名も……『僕、アルバイトォォ!!』だ。
かなり特徴的な名前の本作は一人称視点のアクション。治安と民度が終わっている“とある街”にて、コンビニでのワンオペアルバイトに勤しむというものだ。
プレイする前は、お店に来たお客さんの“対応”をするだけの非常にシンプルなゲーム性だろうと高を括っていた。が、まさかこの対応の二文字にかなりの情報が詰め込まれているとは、このとき夢にも思っていなかった。
というのもこのコンビニ、店員に求められるスキルがレジ対応だけではないのだ。流石は治安と民度が終わっている街、来る客のほとんどが迷惑客だ。
禁煙エリアでタバコを吸うアホ、会計前に商品を食べるアホ、駐車場で花火やバーベキューをするアホ、バカッター系のアホ、万引き犯&強盗など挙げたらキリがない。そういったアホはバール(のようなもの)で「僕、アルバイトォォ!!」と叫びながら殴って撃退する。
普通のお客さんの方が圧倒的に少ないせいで、店内はてんやわんやだ。レジで会計するだけの簡単なお仕事のはずなのに、気が付けば延々とバールを振り回し続ける羽目になっていた。おかしいだろ。もう警備員雇いなさいよ。
正直普通のお客さんの中には、商品を投げつけてきたうえに「早くしろ!」と失礼な態度をとってくるヤバめの人もいるのだが、壁や天井は壊す、車で突進してくる、バックヤードに勝手に入ってくるような奴らに比べればかわいいもの。ちゃんとお金を払うだけマシである。
しかし、こうして忙しい“迷惑客撃退日和”を送っていると、ちょっとでも怪しければもう迷惑客だと思ってしまうという弊害も出てくる。
中にはめっちゃ変な格好をしているだけのお客さんもいる。そういったお客さんをバールで殴ってしまうのはNGなのだが……もう少し普通の格好してほしいところだ。
ネットミーム多くね……
察しのいい方ならもう気が付いてるだろうが、恐らく本作の元ネタは実際に起こったコンビニ強盗(未遂)事件。コンビニのアルバイトが「僕、アルバイトォォ!!」と強盗を威嚇したらなぜか危機を脱したという、衝撃的な事件は当時ネットで話題を呼びネットミームにもなった。
そういった背景もあってか本作ではネットミームのネタが多め。「守護(まも)らねば」や「キンキンに冷えてやがる」のような漫画好き向けものから、「チッうるせえな。反省してま~す。」といった古のオタクが喜びそうなもの、某異変探しゲームっぽいものなど、どこかで見たことありそうないろんなネタが仕込まれて各所に仕込まれている。ありすぎてツッコみ切れないほどだ。
ネットやオタク文化に毒されたゲーマーなら思わずクスっと笑ってしまうこと間違いなし。価格も700円[税込]と非常にリーズナブルなので、ぜひ一度プレイしてみてはいかがだろうか。
- タイトル:僕、アルバイトォォ!!
- 開発:KomeFukuro
- 販売:KomeFukuro
- プレイ人数:1人
- 日本語:〇