INDIE GAMES JOURNAL(インディーゲームジャーナル)

クソゲーをひり出し続ける、世界唯一の“クソゲークリエイター”に直撃インタビュー! “ぬか漬けパリピマン”が明かした「クソゲーを作り続ける意味」に、大いに……感動しなかった話!!

by 大塚 角満

知る人ぞ知る、クソゲーの求道者

 その男はただひたすら、クソゲーを作り続けていた――。

 誰かに強制されたわけではなく……。

 必要に迫られているからでもなく……!!

 まるで、それがオノレの存在証明であるかのように、人を食ったようなクソゲーばかりを発表しているのであるッ!!

 それはある意味、求道者の生きざまなのかもしれない。

 きっとこのクソゲーの山の向こうには、真理とも言うべき確固たる意味が存在するのであろう。

 『勇者が人間のクズすぎてクソゲー』

 『あ~~わさびぺろぺろ!クンカクンカ!アーーッ!わさびぃー!!ア~~~~~~~ッッわっさ…わさ…わさびあぁア!!!!ンァッわっっっさびぃ~~~!!!』

 『もしも勇者がひどい花粉症だったら』

 『もしも勇者がアニサキスだったら』

 ……。

 ……信じられるかい? これ、すべてその男が作ったゲームのタイトルなんだぜ……? 

 男はナゼ、クソゲー制作に魅せられているのか??

 これは……インディーゲームジャーナルの緊急課題として、この“クソゲー量産者”を取っ捕まえて、いろいろと問いたださねばなるまいッ!!!(使命感)

 ……というわけで、知る人ぞ知るクソゲークリエイター“ぬか漬けパリピマン”さんを急遽招集!!

 独占インタビューを試み、

 「なぜ彼は、クソゲーを作り続けるのか?」

 という最大の疑問に答えてもらったぞ!!!

マジメな青年が現れた!!

――ぬか漬けパリピマンさんのゲーム、やってみたんです。たぶん……20本以上。

パリピマン ええええ!! マジですか!? それは……なんだか申し訳ないです!!

――いやでも、けっこうツボにハマったと言うか……。爆笑しながら遊んでしまいましたし。

パリピマン ちなみに、どのあたりをプレイされましたか……?

――いろいろやったんですけど……たとえば、パリピマンさんがキャラの全ボイス担当しているという……。

パリピマン 『フルボイスクソゲーRPG』ですね!

――あれをやって、妙におもしろくて。

パリピマン ありがとうございます!!

――たぶん、パリピマンさんのワードセンスが自分に合っているんだと思うんです。たとえば寝ている兵士に話し掛けると、「zzz」という定番の眠りのフキダシが出るところでパリピマンさん、「ぜっと、ぜっとぜっと」ってボイスで言ってるじゃないですか。

パリピマン はい、言ってますね(笑)。

――これに爆笑してしまった数秒後に、「……俺、笑いのレベルが低いのでは」と落ち込んだんですよ。

パリピマン あはははは!! いやあ、めっちゃうれしいです。

――あと、ワサビのゲーム。

パリピマン おおお!! 『あ~~わさびぺろぺろ!クンカクンカ!アーーッ!わさびぃー!!ア~~~~~~~ッッわっさ…わさ…わさびあぁア!!!!ンァッわっっっさびぃ~~~!!!』も遊んでくれたのですか!! これ、正式名称が言える人に会ったことないです!

――……。それと、パリピマンさんが実写で出演されているゲームも。

パリピマン 『実写版クソゲーRPG』!!!

――あとなんか、スイカを何億光年投げられるかとかいう……。

パリピマン 『狂人によるスイカ投げゲーム』もですか!? 新作タイトルのひとつですよ!!

――……。

パリピマン …………。

――そ、それらはひたすら呆然としたり笑ったりで忙しかったんですけど、中にはキチンとゲーム性のあるものもあって驚いたんです。福笑いのゲームとか。

パリピマン 『ハロ笑い』ですね! ありがとうございます!

――あと……思い出した!!! アニサキスが主人公のゲームも遊びましたよ!!!

パリピマン 『もしも勇者がアニサキスだったら』ですね!! ゲームの話をしていても絶対に出てこないワードとして、アニサキスとかワサビとかを使ったんです。

――これ、たまげたんだよなぁ……。「ホントに勇者がアニサキスじゃん!!」って。ヘンな、白いニョロニョロした見た目なんですよね……。で、気づいたんです。

パリピマン はい。

――「俺はこのゲームが好きなんじゃなくて、作った人のセンスが好きなんだ」と。

パリピマン おおおおお!! うれしいです!! いやまさか、こんなにたくさん遊んでいただいていると思ってもいなかったので、その時点で感激ですけど。

――しかもパリピマンさんのゲームを遊ぶ前日に、VRとかAAA(トリプルエー)の作品を仕事で遊んでいたので、その落差があまりにもデカくて……。

パリピマン なんだか申し訳ありません(苦笑)。

――でも余計に興味が出て、ぜひ直接お話を聞きたいなと思いまして、今日お時間を作ってもらった……という流れになります。前フリが長くなりましたが、どうぞよろしくお願いいたします!

パリピマン こちらこそ、光栄です!!

――まず……答えられる範囲でいいのですが、これまでの経歴などをぜひ……!

パリピマン 経歴は……。……けっこう真っ白なんですけどね。とりあえず大学にふつうに通っていて、そのときはごくノーマルに就活とか、公務員試験の勉強をしていました。

――へーーー!

パリピマン でも……ぶっちゃけ死ぬほど就職したくなくて。

――はい(笑)。

パリピマン 休学したんです。いったん、この就活の流れを延期したくて。でもその期間、やたらと時間ができてしまったので何かしら形に残ることをしようと思って、自分専用のLINEスタンプを作ってみたんですね。するとそれが、思いのほかいろいろな人にダウンロードされてしまって、パリピマン活動が始まるんです。で、けっきょくそのまま卒業しちゃって、なし崩し的に活動を続けている……という感じになります。よって、卒業した途端に個人事業主としてやっていくことになりました。

――え、じゃあ、そもそもゲームを作っていた人……というわけではないと? たとえば、中学高校のときからプログラミングが得意でゲームを作ってました……みたいな経験は?

パリピマン 本当に趣味で、高校生のときに作っていたことはあるんです。でも、大学もぜんぜんゲーム作りとは関係のない経済学部なので、何かしらの知見があったわけではありませんでした。そもそも高校のときに作ったゲームも、友だちを主人公にした5分で終わるクソゲーでしたし(笑)。

――そのときから、マジメなゲームではなかったと(笑)。

パリピマン そうなんです。それは身内で遊んだくらいで、ネットに公開し始めたのは大学を卒業して、パリピマンとしての活動を本格化させてからになります。

――サラリーマンや公務員にはならず、クリエイターとして社会に飛び出した……ということですね。

パリピマン そう……ならざるを得なかった、という感じでしょうか。はみ出し者みたいなものですし……。

――でも、クソゲーとは言いつつエフェクトとか音楽はちゃんとしているゲームもあるので、「じつはこの人……大手のゲームメーカーでプログラマーとかグラフィッカーをやっていたけど、マジメにゲームを作り続けることに疑問を感じて、独立したのでは!?」って、本気で考えていました。

パリピマン もう、まったくのド素人です。でもいまはいい時代で、フリー素材でクオリティーの高いものがたくさんあるんです。僕は『RPGツクール』シリーズをツールにしてゲームを作っているんですが、そこにすでに、デフォルトでエフェクトや音楽が大量に入っているんですよ。なので、テキトーなストーリーとかセリフさえ考えれば、ゲームの体を成したものは作れるんです。

――なるほどなるほど。

パリピマン なので、よく勘違いされるんです。「クソゲーのくせに、BGMとかエフェクトはやたらと凝ってるじゃん!」って。そのたびに、「あの、それらは自分で作ってないんで^^;」ってなります。

――あるものを利用しているだけです! と(笑)。

パリピマン そうです! 僕、ゲームを作る才能がひと通り揃っていないので、あるものを使わせてもらうしかありません。なので言ってみれば、DJをやってるようなものですね。

――僕はもともとファミ通の人間なので、『RPGツクール』と聞いてちょっと懐かしかったですよ。『RPGツクール』を作っている部署が近くにあったので。

パリピマン あ、そうか!! そうですよね!!

――でも彼らもまさか、『RPGツクール』でこんなにクソゲーを乱発する人が出てくるとは思ってもいなかったろうなぁ。

パリピマン めちゃくちゃイレギュラーな使い方ですもんね(苦笑)。

――でもパリピマンさんはそうやって、「自分が作っているのはクソゲーです!」と公言して活動をされているわけじゃないですか。

パリピマン はい、そうですね。

――そもそものクソゲーの目覚めって、何かきっかけがあったんですか?

パリピマン 先ほど話した、高校生のときに作った友だちが主人公のRPGがきっかけなんです。僕、『ドラゴンクエスト』とか『ファイナルファンタジー』のような“THE RPG”って感じのゲームが好きだったので、『RPGツクール2000』を手に入れたときに、「自分でFFが作れるなんて最高じゃん!!」と感激したわけです。で、ワクワクしながら作り始めたんですけど……絶望的にちゃんとしたストーリーが作れないんです!! 「え? ナニコレ、どうやって書けばいいの?」と途方に暮れて……。けっきょくおふざけに走ることになり、もはやRPGでも何でもない、友だちの顔面がひたすら追い掛けてくる……というゲームを作りました。

――おもしろい(笑)。

パリピマン 初めて作ったときにセンスがないのがわかって、泣く泣くクソゲーばかり作るようになったわけです。

――『FF』みたいな、キチンとしたRPGを作りたいという欲求はありつつも……。

パリピマン できないので、クソゲーでごまかした感じです。……僕だって作れるものなら、ストーリーがすばらしい感動の大作を作ってみたいです(苦笑)。

――そういう欲望はあるんですね。

パリピマン ずっと胸に秘めながら活動をしております……!

――なるほどなー……! やむにやまれずクソゲーに走ったと……。いやしかし、それにしたってスゴいですよ。さっきのアニサキスとかSEまで自分のボイスで作るとか、ネタはどうやって考えているんですか?

パリピマン 基本的に、何も考えていないんです。ふとした瞬間にパッと浮かんだものを、ふつうの人だったらストップを掛けたり、捨ててしまうものでも、僕は採用してしまうというか……。たぶん、“心のストッパー”が壊れているんじゃないかと。

――た、垂れ流し的な……。

パリピマン まさに! たとえば散歩中とかシャワーを浴びたりしているときに、脳裏をよぎるどうでもいい思考ってあるじゃないですか。それを、そのままつまんでゲームにしちゃっている感じです。

――あーーー。たぶんそれって、人によっては名曲になったり、名文になったりするんだと思うんです。パリピマンさんの場合、それがたまたまクソゲーだったというだけで。

パリピマン フィルターの入ってない空気清浄機みたいなものだと考えています。ゴミを全部取り込んで、そのままゴミを再び空気中に放出する感じで。

――アニサキスやワサビのゲームも、そういった思いつきから?

パリピマン そうですね。なので、ナゼこれを作ろうと思ったのか……と質問されても、わからないんです! 思いつきだから!!

――そういう取っ掛かりからゲームを作ってしまう人がいる……という事実に衝撃を受けています。

パリピマン 本当は僕も、プロットとかフローを作って……ということをやってみたいんですけど、スマホのメモ帳にバーッと書いた思い付きだけで十分事足りてしまうんです。

――とは言え、僕がプレイしたパリピマンさんのゲームって、テキストがいちいちウィットに富んでいて刺さったんです。こういうテキストを書けるのって才能だと思いますけど、もともと得意だったんですか?

パリピマン いや……あまり意識したことがなかったんですよね。ただ、LINEスタンプを作っていたときにですね……。

――はい。

パリピマン 僕のLINEスタンプって、意味がよくわからないものばかりなんです。たとえば切手を舐めているイラストに付けているテキストが「切手うめえ」だったりとか。そういうのばっか作っていたので、ゲームのセリフもその流れを汲んだものになっているんじゃないかなぁ……と思います。

――なるほどなるほど。

パリピマン あと僕、『MOTHER2 ギーグの逆襲』がめちゃくちゃ好きなんですけど、あのゲームで使われている言い回し……糸井重里さんの文章がすごくユニークで刺さったので、「自分もそういうのを入れたいな」と思ったのは、間違いなくありますね。

――人を食ったような……というとまた違うかもしれないですけど、ちょっとシニカルだったり、クスっとする文章ですね。

パリピマン はい、そうなんです。さすがに糸井重里さんのようなセンスを持ち合わせてはいないんですけど、自分自身でもクスリとできるような、妙な文章を入れることは意識していますね。

――それで言うと……パリピマンさんが作ったRPGで、家があったので入ろうとしたら、「フラグが立ってないから入れないよ」って言われて(笑)。

パリピマン あーーー(笑)。ありますね!! ふつうだったら「準備中だよ」とかでお茶を濁すんでしょうけど、僕はそれだとイマイチに感じちゃうんです。なんていうか……しらふになれないんです。おふざけしたくなっちゃいます。

――そう、いい意味でのおふざけがゲーム全体に散らばっているんですよね。クソゲーには違いないし、ゲームになっているのかどうかもわからないタイトルがありますけど、決して不愉快には感じないんです。

パリピマン ありがとうございます!! たぶん、僕の生きざまそのものがふざけているから、それがゲームに反映されているんだと思います。

――しかしおふざけとは言え、クソゲーを1本完成させるには、けっこう時間がかかるのでは?

パリピマン これが本当にピンキリで、2、3日でできちゃうものもあれば、3年以上も作り続けている大作もあります。

――AAA(トリプルエー)みたいじゃないですか!! それはまだ完成していないんですか?

パリピマン はい、制作中です。『前衛的なクソゲーRPG』というシリーズがあるんですけど、これはクソゲーにしては大作チックで、5、6時間くらいはプレイできるボリュームになっているんですね。

――おおおお!!

パリピマン よくあるJRPG風なものは『RPGツクール』があれば作れるので、それ以外の部分……おもにストーリーをクソゲーにしちゃったというシリーズなんです。ゲームのスタートは、「魔王、マジやべえ。倒して」。「マジ卍!?」……以上。みたいな。

――あはははは!! その続編みたいなのを、3年かけて作っていると。

パリピマン はい。そういうことになりますね。

――そのシリーズ、遊んでいないなあ。今度やってみますね。

パリピマン ありがとうございます! ……意外とガッツリとプレイできてしまうクソゲーなので、ご注意ください。

――わかりました(笑)。でも、そういう手間がかかるタイトルもあるわけですけど、基本的はひとりで作られているんですか?

パリピマン そうですね。ときたま、VTuberさんとかとコラボをさせていただくことはあるんですけど、制作はたいていひとりですね。

――ひとりで、ひたすら黙々と?

パリピマン はい。スタバとかでMacを広げて作業していたりするんですけど、画面を見るととんでもないクソゲーを作っていたりします。

――オシャレの象徴みたいな行動をしているのに(笑)。

パリピマン まったくオシャレじゃないことをしています(苦笑)。

――では、「もっとも遊んでほしいクソゲーは?」と聞かれたら?

パリピマン あーーー……! それだと……『メイドバイぬかピ』とかになりますかね。

――遊びました!! 意外と遊べるミニゲーム集ですね!

パリピマン そうなんです。某ミニゲーム集のパクリ……いや、オマージュしたゲームなんですけどね。

――ですね(笑)。

パリピマン これは、本家がよくできていて、それをパク……オマージュしているだけあって、自分で言うのもナンですけど、一応は遊べるゲームになっています。

――いや、ふつうにゲームになっていました!

パリピマン ですよね! 難易度と操作性がやたらとヒドいことになっていますけど(苦笑)。

――え、ああいうミニゲームも『RPGツクール』で作れるんですか?

パリピマン 作れます! 意外と、なんでもできちゃうツールなんです。

――マジメにゲームクリエイターを目指している子にとっても、その入り口のツールとして優秀ってことですね。

パリピマン あ、それは確実にそうです! プログラミングができなくてもゲームを作れるので。そこから、さらに凝りたくなると、たとえばJavaScriptの勉強をしようかな……なんて思って調べ始めたりするんですけど、そこに至るきっかけとして、すごくいいツールだと思います。

――パリピマンさんも、その流れで?

パリピマン そうですね。一応、JavaScriptの勉強をしたりとか、Unityでゲームを作ったりもしています。

――……やればできるんじゃん!!!

パリピマン あははは! まあでも、いまは『RPGツクール』がメインですね。

――僕もファミ通時代に『RPGツクール』でゲームを作ったことがありますけど、そのときにしみじみと、「こいつは……根気の勝負だな」って思いました。

パリピマン それは間違いないです!! 最初は凝ったセリフとか書いててもそのうちに飽きてきて、どんどんテキトーになっていったりしますよね(笑)。とくにRPGは作業量が膨大になるので、頂上の見えない山に登っている感覚になります。なので、先ほど3年かけてゲームを作っています……って言いましたけど、正味の制作時間って1年くらいだと思うんです。そのほかの時間は、飽きて放置したり、別のゲームを作り始めたりして、結果的に完成せずに時間だけが積み上がっている感じ(苦笑)。

――飽きてしまったことを自分の中でごまかすために、別のことに手を付けると?

パリピマン そうですそうです! 何もしていないという状況が耐えられないので、アニサキスのゲームを作ったりしてごまかしていました。

――そうやって生まれたのか、あのアニサキスは……(愕然)。しかし、「いま構想中のアイデアは?」という質問をしようとしていたんですけど、突如降って湧いてくる感じだと、なかなか答えにくいですよね。

パリピマン とは言えいくつかメモもしているので、それを見て言いますと……。あ、『もしも勇者が痔だったら』という案がありますね。

――ほ、ほう。

パリピマン かなりメモが充実しているので、いつでも作り始められる感じになっています。

――それは……楽しみですねえ(呆然)。僕は痔に関しては20歳くらいのときからの長い付き合いなので、何か知見とか体験談とかが必要だったら、いつでもお声掛けください。

パリピマン 本当ですか!? スペシャルサンクスに、「痔の情報提供:角満さん」って入れさせてもらいます!

――やったー(枯れた笑い)。

パリピマン あと、これはけっこう先になっちゃうと思うんですが、3Dのアクションゲームを作りたいなと。最近の『ゼルダ』みたいなゲーム、一度は作ってみたいじゃないですか。

――それは壮大な夢ですねえ!

パリピマン 壮大ですね! たぶん、Unreal Engineを使えば作れるんじゃないかと思うんですけどね。

――Unreal Engine、使えるんですか?

パリピマン もう、まったく触ったこともないんで、言ってるだけです(笑)。でも、本気で一度はスゴいゲームを作ってみたいな……とは思うんです。抱えているモノがけっこうあって、まずはそれらを片してからじゃないと、構想にも入れないんですが。

――しかし、Unreal Engineを使ってクソゲーを作るという目標を掲げている人、おそらく世界にパリピマンさんだけだと思うので、ある意味、非常に価値があると思います。

パリピマン そうですね! バカゲーを作られている方はいますけど、端からクソゲーを目指したものはないんじゃないかと思うので。

――ちなみに、Nintendo Switchに進出することは考えていないんですか?

パリピマン もちろんやってみたいんですけど、ベースが『RPGツクール』なので、なかなか難しくて。だからこそ、UnityやUnreal Engineを使って……ということを考え始めてもいるんです。

――UnityやUnreal Engineを使ってクソゲーを。

パリピマン はい。……でも、使いこなせるようになったころには、次世代ハードになっていそうですけどね(笑)。

――しかし、ちょっと突っ込んだこともお聞きしたいんですけど、もしも答えにくかったらシカトしちゃってください。

パリピマン はい、なんでしょう!

――パリピマンさんがクソゲーに情熱をかけて作り続けているのはよくわかったんですが、そればかりやっていると生活がたいへんなんじゃないかな……って。余計なお世話なのは重々承知しているんですが、どうやってマネタイズされているのかなと。

パリピマン あ、そうですね! 当然、フリーゲームとして出しているだけだとまったく生活になりません。無収入ですね。

――そうですよね。

パリピマン ですので、スマホアプリのリリース業をしているんです。『RPGツクール』で作られた作品を、僕が代理でスマホアプリにしてリリースしています。あとはグッズとか、LINEスタンプの販売でも生活ができるくらいはなんとかなっています。本当は、自分のゲーム制作活動だけで食っていけるのが理想なんですけどね。やはり、そう簡単にはいかないです。

――基本、フリーゲームですもんね。

パリピマン はい。それもあって、UnityとかUnreal Engineでゲームを作れるようになって、Steamなどで販売できればな……と考えることも多いです。

――それでも、クソゲー作りはやめずに。

パリピマン はい。それが、パリピマンのアイデンティティですから。

――……しかしパリピマンさん、インタビューの最後の最後でこんなことを言うのもナンなんですけどね。

パリピマン はい、なんでしょう!

――あんなクソゲーばっか作っている人だから、ヤバいレベルの変人が来るんだろうな……って思っていたら、めちゃくちゃマジメな青年じゃないっすか!!! このギャップがいちばんおもしろいですよ!!!(笑)

パリピマン あははは! よく言われます(笑)。

――それも、パリピマンさんの魅力だと思います(笑)。本日は楽しいお話、本当にありがとうございました!!

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