INDIE GAMES JOURNAL(インディーゲームジャーナル)

ヴァンサバライクの異端児!? 『百鬼夜行サバイバー』は絵を見てるだけで楽しい秀作だった

by INDIE GAMES JOURNAL編集部

なんならタイトル画面もおもしろい

 またまたヴァンサバライクなゲームの紹介となって恐縮(?)だが、いよいよ成熟してきたこのジャンルは、あの手この手の切り口で魅せる斬新なタイトルが増えてきたので、新作を探すだけでも楽しい。今回はその中から、ずっとウィッシュリストに入れて動向を注目していた『百鬼夜行サバイバー』がついにリリース(2025年2月7日発売)されたので、さっそく触ってみたのである!!

 ……ていうかこのタイトル画面からして、じつにおもしろいのよ。画面下部の右から左に向けて、まさに百鬼夜行の如く妖怪たちが大名行列をしているんだけど、それを見ているだけでなんだか得した気分になってくるんだよなーーーww

 つぎつぎと違う妖怪が現れてくれるので、なんというか……妖怪絵巻、いや妖怪大百科を眺めているような気持ちにさせてくれるのだ。こういったモノが好きな人は、タイトル画面だけでかなりの満足感を得られるに違いない。

 さてゲームのほうだが、Steamのストアページの説明に、

 「“絵巻風に彩られたローグライクサバイバル”。風の導きに従い、呪われし鳥居を全て破壊すべし。仲間を配して陣形を組み、あふれ来る脅威を退けよ。幾多の猛者達を操り百鬼夜行に挑め」

 とある通り、言ってしまえば……まんま、ヴァンサバ系の流れを汲む弾幕アクションゲームである。

 そのすべてが妖怪絵巻風のデザインになっていて、掛け値なしに芸術点が高いのが特徴のひとつ。ヴァンサバ系と中世日本の絵巻が、これほど見事なマッチングを見せるとは夢にも思っていなかったわ。

 そして、冒頭で書いた通り『百鬼夜行サバイバー』も斬新な切り口でこのジャンルを解釈していて、他のヴァンサバ系との差別化として、

 道中で出会う個性的な仲間たちを周囲に配置し、まるでシューティングゲームのオプションのように使うのがじつにおもしろいのである。

 これを『百鬼夜行サバイバー』では“布陣”と呼んでいるんだけど、範囲攻撃が得意で会心率の高い“一寸法師”や、敵を瞬間移動させる竜巻を起こす“天狗”などなど、非常に尖った性能を持つ伝説上の勇者や偉人が仲間として登場してゲームの戦略性を高めることに一役買っている。単純に弾幕を避けてパワーアップしていくだけではない味付けは、非常に好感が持てるポイントだ。

 プレイヤーキャラの当たり判定がやたらとデカくて、避ける楽しさが若干削がれているのが残念だけど、

 「この先で、どんなヤバい妖怪が出てくるんだろう……!!」

 と思わせてくれるデザインになっているので、しばらくはハマって遊び続けたいと思う。

  • タイトル: 百鬼夜行サバイバー
  • ジャンル: アクション, カジュアル, インディー
  • 開発元: pixyda,inc.
  • パブリッシャー: pixyda,inc.
  • リリース日: 2025年2月7日

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